キミ・ライコネンのイタリアGPレビュー“グリップが足りない!”

2008年F1グランプリ » この記事

ネン公式サイトに、キミによるイタリアGPレビューが掲載されています。日本語に訳してご紹介します。

今回のタイトルは”Hunting for the Grip”(グリップを求めて)となっています。今シーズン、タイヤの温めに苦戦しているキミ。特に雨のレースでは、タイヤの温まりが悪いようです。


「ライコネンは雨が苦手」という見方をされることもありますが、過去には雨のレースでも素晴らしい走りを何度もしています。キミも「ウェットでのドライビング・スキルは変わっていない」と言っています。問題はF2008のグリップ不足なんでしょうね。

それでも、キミはけしてあきらめていません。去年のあの感動をもう一度味わいたい、そのために戦い続けると言っています。残り4戦となりましたが、最後まで応援し続けましょう!

Kimi Italian Review
“Hunting for the Grip”(グリップを求めて)

時には、辛いこともあるよ。がんばってみても、何もかもが思うようにいかない。僕は長いこと勝っていないし、ポイントもあまり取れていない。モンツァで僕は完走したけれど、リタイヤした前の2レースと比べて、とくだんマシに感じるものはなかった。

これまで、ノーポイントのレースが5戦あった。チャンピオンシップを戦うのに正しい状況ではないってことは、アインシュタインじゃなくたってわかる。でも終わったわけじゃない。僕はけしてあきらめないよ。

僕らは何度も、問題が起きている。この車は、ある特定の状況で--特に雨のときは、タイヤに適切な熱を加えることがすごく難しい。そしてこのところ、ほとんど毎レースが雨だ。

モンツァでは、かなりの雨が降った。ツイてないことに、僕に関してはレースの最終ラップ以外に、特に語るべきことはない。金曜日はドライで、車はとてもよかった。だけど土曜日はウェットで、僕はタイヤを温めることができなかった。タイヤが適切な温度なら車はとてもよいので、僕らはウェット時の対応を理解しなければいけないんだ。だけど、それまでにレースは終わってしまっている。

明らかに、事態は思い通りには進んでいない。時々そのようなことは起きるものなんだ。だけど、僕はプッシュし続けるし、僕の運が変わることを願っている。今シーズが終わるまでに、2~3勝はしたい。

僕は、ウェットでのドライビングスキルを失ってはいない。だけど、雨のレースでも、きちんと戦える状態に車を仕上げなければいけない。もしグリップが得られなければ、戦うことができない。走って、走って、すべてが解決するよう願うだけだよ。

モンツァでコースが乾き始めたとき、まるで明かりがついたかのような感じだった。すべてがよくなって、コーナーを攻めることができた。だけど、それはあまりにも遅すぎた。

僕らは、ムジェロでのテストに向かう。問題を解決するためにベストを尽くすよ。毎週雨だったとしてもかまわない。

僕らは、新しいチャレンジをしようとしている。F1とドライバーたちにとっては、シンガポールのような新しい街でレースをするのはよいことだよ。F1では史上初のナイトレースだから、誰もが、まるっきり新しい体験なんだ。雰囲気はすばらしいだろう。暑くて湿度が高いのは、フェラーリにとっては好ましいことだ。

レースでは何が起こるか、けしてわからない。僕らは、ベストを尽くすことに集中するだけだ。シーズンの最終戦の後に最も多くポイントを取っている者だけが、チャンピオンになれるんだ。

フェラーリでの契約を延長できて、本当にうれしい。彼らは、F1でベストのチームだよ。昨シーズンの思い出は、絶対に忘れられない。もう1度それを繰り返したいんだ。

原文
Sometimes it’s rough. You try and try but nothing seems to go your way. I haven’t been winning for ages and I haven’t got many points either. In Monza, we finished the race but it didn’t feel any better compared to the two previous ones with DNFs.

We now have had five races without points. Obviously, you don’t have to be Einstein to realise that this is not the way to fight for the championship. It’s not over, I’ll never give up.

We have had the same problem too many times. With this car in certain circumstances it’s too difficult to get the right temperature to the tyres – especially if it rains. And it seems to rain in almost every race nowadays.

It rained a lot in Monza. Unfortunately for me, there is no reason to talk about anything else apart from the last laps of the race. The car was really good on Friday in the dry. But in the wet on Saturday I simply could not get the tyres up to temperature. This is something we need to understand, because the car is very good when it has the right temperatures in the tyres. But the race is all over by then.

Obviously at the moment things simply are not going my way. Sometimes things happen like that. But I will keep pushing and hopefully my luck will change. I would like to win a couple of more races by the end of this season.

I have not lost my skills for driving in the wet. But you have to get the car right to be able to fight in the rainy races, too. If there is no grip, you cannot fight. You just drive and drive and hope that everything gets sorted out.

While it started to dry up in Monza, it was like switching on the lights. Everything felt well and I was able to attack the corners but it was much, much too late by then.

Now we go to Mugello to test. We do our very best to solve the problem. We wouldn’t mind if it would rain all week.

We are heading for the new challenges. It’s good for F1 and the drivers to race in a new city like Singapore. It will also be the first ever night race in F1 so it’s a completely new experience for everybody. The atmosphere will be great. Hot and humid seems to be more favourable for Ferrari.

You never know what happens in the race. There is no reason to make any plans. We just concentrate on doing our very best. Whoever has the most points after the last race of the season will be champion.

I’m really happy to extend my agreement with Ferrari. They are the best team in F1. My memories of last season will never be forgotten and I would like to repeat that feat again.

同じタグの記事も併せてどうぞ!

タグ: , ,

コメントは受け付けていません。

アーカイブ