キミ・ライコネンのラリー・ヨルダンレビュー「最もタフなラリー」

2010年WRC » この記事

遅くなりましたが、キミのラリー・ヨルダンレビューをお届けします。キミの完走&初ポイントを記録した、記念すべきラリー! 砂漠の中をひた走る過酷なラリーだったみたいだけど、得るものも大きかったようですね。文面からも、とても喜んでいるキミの様子が伝わってきます。

フィン語版をファンが英訳してくれたものを、和訳してます。Thanks to Wolfie!

最もタフな道を越えて

ホッケー用語で言うなら、ラリー・ヨルダンのフィニッシュラインを超えたとき、背中からモンキーを下ろしたような感じだったよ。やっと完走できて、同時にポイントも稼ぐことができたのは、よい気分だよ。

アイスホッケー選手のテーム・セランネは、長い間得点できなかった後にゴールを決められたとき、モンキーが首から降りるようなものだ、と言ってるよ。僕も今では、それがどういう感じなのかわかるよ。長いプレッシャーの後の安堵して、臨んでいた結果を得られた。今回のケースでは、完走できたんだ。

カイツと僕は、土曜日にミスなしでラリーを終えたとき、よい気分だった。それが、次の目標をセットできるまでの最初のステップなんだ。

ヨルダンは暑い場所だった。だけど、ステージの間はおどろくほどの暑さではなかった。車の中は涼しくさえあったよ。空気はよく変わるし、運転している間は熱にきづかないこともあるんだ。汗が流れていたけど、大部分はステージを終えた後だけだった。

僕らは、これまでラリーカーで経験した中でもっともタフなラリーと最長のSSを走った。41.5kmを2度も走ったんだ。走る前は、「終わりがないんじゃないか」と思えるようなステージだったよ。だけどステージを終えた後は「走り終えた!」と感じた。素晴らしいステージだったよ!

この結果が得られたことは、素晴らしい出来だ。もちろん、今後はもっとよい結果も期待されてるだろうけど。この仕事は、ひとりではできない。カイツは全力を尽くしてこの仕事に取り組んでくれた。彼のおかげで、僕は急速にラリーの仕事に入って行けたんだ。WRCでの3度目のラリーでこの位置に来ることが出来て、僕ら2人とも喜んでいるよ。

ボス達もこのレースには本当に満足しているようだ。

車は速いし、勝てる車だ。週末を通して、どんどん路面に慣れていると感じた。次のグラベルラリーがどうなるのか、本当に楽しみだ。ヨルダンは素晴らしい場所だったけど、移動の間、スケジュールがタイトだったので、博物館にいく暇がなかった。だけど少なくとも、死海に浮かぶ時間はあったよ。本当に面白い経験だった。レースの後は、すぐに家に帰ったよ。

さあ、ちょっと休みをとって、トレーニングをするよ。来週はトルコに行く。そしてまた最初から始めるんだ。

フィン語版のほうと公式サイトに載ってる英語版とさほど違いはないのですが、「博物館に行けなかった」とか「死海で浮かんだ」という部分が、英語版には載ってません。なんでー。死海に浮かんでるキミ、想像すると面白い!
死海に浮かぶのは、キミが言ってるとおり、本当に面白い経験です! すごい場所です(^^)
それにヨルダンには遺跡がいっぱいありますし。時間があったら、キミは博物館に行ってたのでしょうか?

歴史豊かな場所として、こんなイベントも。古代の戦士に扮装。
キミ、帽子とサングラスを取ることは拒否してるけど、コスプレそのものは結構楽しんでる様子。

そしてキミファンのKinga作成の素晴らしいビデオ。ラリー・ヨルダンでのキミの姿を手っ取り早くチェックするのに最適です!

こちらは、キミ公式サイト作成のラリー・ヨルダン動画。

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コメント / トラックバック 5 件

  1. kimiko より:

    yukarinさん

    ご多忙&お疲れなのに、ありがとうございます。
    私は、誰も和訳してくれないから、公式HPの英語を必死で読みました!

    でも、死海でプカプカなんて書いてませんでした。

    これからも、頼りにしています。

    それにしても、
    僕の人生は、空港とサーキットとホテルの連続だった、
    とか
    ここには、自分自身であり続けるための余地がまだ大いにある
    などとコメントしていて、
    もうF1には戻ってこないんじゃないでしょうか。

    まだ、完走が目標で、ラリーになじんでないけれど、
    スピードがついてきて、上位に入れるようになったら、もラリーのトリコになってしまいませんか?

  2. yukarin より:

    > kimikoさん
    去年のフェラーリ公式に掲載される英語版のような差はないけど、どうして死海の部分を削ったんだろうな?と思います。
    >僕の人生は、空港とサーキットとホテルの連続だった
    wrc.comのdriver blogに載ってたやつですよね。「ある時点で次のことを決断しないといけないけど、早くても今年の半ば以降」と言ってるので、それまで待つしかないですね・・・。ラリーでうまく行ってるのはうれしい反面、F1に戻ってきてほしい気持ちもありますが、キミの決断を見守るしかないですね。はぁ、今年も安心できないのか(^^;

  3. ana より:

    完走そして初ポイント獲得おめでとうっ!
    レース後非常にご機嫌な様子だったそうですが
    映像が無くて残念。
    ヨルダン恐ろしいコースでしたね。一歩間違うと谷底へ・・大丈夫か?6回転じゃすまないよっと思ったら。
    さすがキミです。
    ポイント獲得してしまったじゃないですか!
    まだ、レース3なのに。
    トルコも期待しちゃいますね。

    出走順操作にからむキミを早くみたいものです。

  4. kyoro より:

    いつも貴重な和訳をありがとうございます!
    初ポイント嬉しい限りですね☆
    (これで史上初のF1とWRCとのポイント保持者になったりしたの
    かな〜?)

    走りっぷりもかなりサマになってきてますし、さすがKimi!

    しかしあまり活躍してしまうとF1に戻ってこない気もしてしまいますが・・・この人にはそういうのはあまり関係ない気もしますし(笑
    とにかく、今のKimiを応援し、来季の事は気長に待ちましょう・・・

    ところで、モンキーってなんでしょう?
    防具とかですかね〜

  5. yukarin より:

    > anaさん
    私もオンボード映像を見て、ヨルダンのコースにちょっと驚きました。こわそっ!!
    WRCデビュー3戦目で初ポイント、ラリー素人のキミにしては快挙ですね!
    キミは今のところ完走することだけを目標としてきたけど、出走順のかけひきなどトップドライバーならではのからみも見てみたい。
    ただシトロエンジュニアチームは、ローブのためにいつも犠牲になってるので、そういう操作に利用されるキミはあんまり見たくないですが・・・。でもオジェもやらされてるから、いずれはキミにも・・・。

    >kyoroさん
    F1とWRCのポイントを取った人は、他にいるのか、ちょっとわかりませんが、フィンランド人としては初というのを見たような記憶・・・。キミの来期については、早くても今年半ば以降と言ってるので、何か決まってたとしても、夏まではキミの口からは何も出てこないのでしょうね・・・。
    モンキーってよくわかりませんが、きっとアイスホッケー選手が使う用語なのでしょうね。キミの友達でもあるテーム・セランネの言葉を借りたのじゃないでしょうか。レビュー中にあるように、不振の後にゴールを決めたときの安堵感のことを言ってるような気がします。日本語で言うと、肩の荷が下りた、みたいな??

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