キミのコ・ドラ、リンドストロームさんインタビュー

キミのコ・ドライバーを勤める、カイ・リンドストロームさんがwrc.comでインタビューに答えていますよ。日本語に訳してご紹介します。

World Rally Championship – News – Q&A with Kaj Lindstrom

2jg07bq 2002年と2003年シーズンを4度の王者トミ・マキネンとスバル・ワールドラリーチームで過ごしたカイ・リンドストロームは、注目の中で仕事をすることがどのようなものかを知っている。来年、このフィンランド人は、もう1人のスーパースター、キミ・ライコネンの助手席に乗るため、フルタイムのWRCに復帰する。

2003年以来、リンドストロームはWRCで多数のプライベーター・ドライバーのコ・ドライバーを勤めてきた。しかし、2009年にフィンランドで開かれた北極圏ラリーでラリーデビューを果たしたF1スター、ライコネンのような有名選手はいなかった。

それ以来、41歳のリンドストロームは、ほかの2つのラリー・イベント(非チャンピオンシップ)でライコネンのコ・ドライバーを勤めた。フィンランドのミッケリで行われたラリーと、イタリアのラリー・デラ・マルカである。そして、WRCラリー・フィンランドも同様だった。

トップレベルでWRCに復帰する準備をしている中、リンドストロームは、これからのチャレンジについてwrc.comに語った。


あなたがWRCにフル参戦したのは2003年が最後ですね。WRCに復帰することについてどう感じていますか?
復帰できるのは、いい感じだよ。特に、ポテンシャルがあることがわかるドライバーと一緒ならね。僕は、いろんなタイプのドライバーと仕事をしてきた。「ジェントルマン」タイプから、自分のポテンシャルを証明したがってるドライバーまで。キミは確実に速く走れるポテンシャルを持っている。そしてコ・ドライバーとして仕事をするのがよりおもしろいドライバーだ。すごく楽しみにしているよ。

あなたとキミは、シトロエン C4 WRCをまだ運転していませんよね。いつ乗るチャンスがあるのですか?
1月の北極圏ラリーの前にテストをするつもりだ。だけどまだ決定じゃない。僕らは1月のはじめに、シート合わせとかのために、パリのシトロエン・スポーツに行くつもりだ。そのミーティングでテスト日を決定したい。

あなたたちのこれまでのラリーは、すべてスーパー2000アバルトでした。キミがワールドラリーカーになれるのは、どのくらい難しいと思いますか。
確かに、WRカーは違うだろうね。だけど、キミがそれを難しいと思うかどうか、わからないよ。キミはF1マシンのドライビングには慣れている。僕に言わせれば、F1マシンはほかのどんな車よりも、レベルが高い。それにキミは後輪を通して700bhp(ブレーキ馬力)に慣れている。だから、もし彼がそれをできるのなら、四輪ではあるけど、その半分のパワーを扱うのは、問題じゃないだろう。グループNやスーパー2000の車とでは差があるのは確かだけど、キミにとって難しいステップになるとは思わないよ。

キミと雪上、グラベル、そしてアスファルト上でドライブしたことがありますね。2010年のラリーで、キミがもっとも適応するのが難しそうなラリーはどれだと思いますか?
全部、難しいと思う。それ以外のことを言っても、意味がない。なぜなら、すべてがキミにとって新しいことなのだから。たぶん、一番厳しいラリーは、トルコのようなラフなラリーかもしれない。そこでは、彼は車の限界を理解しなきゃいけない。キミは車がどれくらい強いのか、そして切り抜ける方法を見つけなきゃいけない。スーパー2000にもグループNの車にも、それを超えると車を壊してしまう限界というものがあるから。だけど、WRカーでは話は別だよ。もちろん、WRカーでも壊してしまうことあるけど、簡単には壊れない。

彼が一番うまくやれそうなのは、どれだと思いますか?
決めるのは難しいね。だけど、明らかにターマック(アスファルト)は彼が一番慣れている路面だよね。それらのラリーでキミの横に座るのが本当に楽しみだよ。

——-

キミはまだ新車には乗ってないんですね。1月にシート合わせ、そしてその後ということのようです。普通の人ならそんな直前で大丈夫なの?と思ってしまうとこだけど、普通じゃないのがキミだから(笑)。

インタビューで出てきた言葉を補足すると、キミが2009年にラリーに出場したときに乗っていた車は、フィアットのグランデプント・アバルトでした。ラリーでは、同じ大会に異なったカテゴリーの車が何十台も出場します。そこがF1とは大きく違うところでもあります。グループNとか、スーパー2000というのは、ラリーのカテゴリーの1つ。バリバリに改造されたWRカー(グループA)と比べると、ほぼ市販車の状態。一方、大会全体で表彰台争いをするような人たちは、当然WRカーに乗ってます。キミは、まだこのWRカーを運転したことがなくて、シトロエン C4が初のWRカーというわけです。※私もあまりラリーに詳しくないので、間違いがあったらご指摘お願いします。

最近、仕事がめちゃくちゃ忙しいこともあって、あまり更新できずにスミマセン。
アブダビ観戦記も(というか、8月のスパ観戦記完全版も)まだUPできてなくて、タスクがたまる一方。ちょっと落ち着いたら、また更新します。

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コメント / トラックバック 3 件

  1. Tifoso より:

    初めまして。何時も楽しく拝見させていただいてます。
    キミがフェラーリへ移籍して以来の新米ファンです。
    F1、WRCはじめモータースポーツ大好き人間です。

    記事の翻訳ですが、イイ感じだと思います。お忙しい中ご苦労様です。
    1点、bhpは「正味馬力」と言われるもので、機械損失等を除いたエンジンそのものの出力を指した用語です。
    他、ラリー用語に関しては最近できたこちらのサイトが詳しいので、来季が始まるまでにお勉強しておいた方がWRCを楽しく観られると思います。お手隙にどうぞ。
    http://www.rallyplus.net/word/

    F1がキミの様なスタードライバーを失う事は本当に残念な事で、F1にとっては大きな損失だと思うしF1自体への興味も削がれてしまうけれど、裏を返せばスター不足と日本勢ワークス撤退でジリ貧の現在のWRCにとってキミの転身は本当に明るいニュース。
    そして現行のWRカー規定(グループA8)最後の年となる2010年でのラリー転向は、タイミング的には「ここしかない」ってとこだったと思うので、キミの決断は個人的にはすごく納得してます。
    ジュニアチームの型落ちマシンとはいえWRカーなので、2011年以降のWRCでトップドライバーになるための勉強にはもってこいかなーと。
    F1でもう一回タイトルを取るキミも観たいけど、F1とWRC両方を制する最初のドライバーを目指すってのも面白いので、皆さんも応援してくれると嬉しいです。

  2. aki より:

    ゆかりんさん、こんばんは。ラリー情報ありがとうございます!

    キミは着々とラリーに向かっていますね。私は全然ラリーのことがわからないので、少しずつ勉強していなくちゃ、と思いました。F1とは全然違いそうですし…。Tifosoさんのサイトも読んでみます。まだちんぷんかんぷんですが、楽しめるようになるといいです。

    F1のドライバー情報も気になったりしていますが、、、その場にもうキミがいないのは、やっぱり淋しいですね。

    お仕事忙しそうですが、体に気をつけて頑張ってくださいね。

  3. yukarin より:

    >Tifosoさん
    レスが激遅で申し訳ありません~。
    補足、ありがとうございます。
    なるほど。bhpは「正味馬力」というのが正しいのですね。
    教えていただいたサイト、見てみました。用語解説が充実していていいですね!ブックマークしました( ^ω^ )
    WRCはペター・ソルベルグが好きで見てましたが、F1ほど真面目にウォッチしていなかったので、これから勉強します。
    ぜひ、これからも色々教えてください!

    >akiさん
    どもー。いつもお世話になってます。
    キミファンは、これからはラリーとF1の両方を追いかけなきゃいけなくて、大変になりますね!ラリー用語も勉強しなきゃいけないし。
    でも、ラリーはドンガラガッシャンあり、崖から転げ落ちたりあり、見てるだけでも楽しいというか・・・事故を期待するわけじゃないけど、ムチャクチャっぷりが面白いので、楽しめると思います!
    悪路を考えられないようなスピードで駆け抜けていくので、ぜひ今年はラリーを生観戦したいなーと思ってます( ^ω^ )

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