キミ、実現されなかった将来性

WRC公式サイトwrc.comに掲載されているキミへの記事から。キミがラリーで非凡な才能をみせていたことを書いてくれています。素敵な内容だったので、和訳してみました。


Kimi:a potential unfulfilled キミ:将来性は実現されなかった
http://www.wrc.com/news/features/kimi-a-potential-unfulfilled/?fid=15856

世界ラリー選手権での2シーズンの後、F1に復帰することにより、キミ・ライコネンにはむずかゆさが残った。しかし、どこまで行けたのかは、わからないままだ。

2009年末のフェラーリからの放出により(その後も報酬は支払われたが)、彼は、自分自身に問い続けていた質問への答えを得るために、状況が整ったと説明した。彼の卓越した生来の才能と生まれつきのスピードは、レーストラックのときと同様に、ラリーのステージでも発揮されただろうか?

サーキットレーシングは、キミにとって、呼吸をするように自然なものだった。彼がF1デビューを果たしたとき、23戦しか経験がなかった。その事実は、彼の同僚達に驚愕をもたらした。

「僕はラリーに挑戦したかった。そう神経質になる必要はない」とライコネンは言った。
「コースオフせず、プッシュし続けられるか、いつも知りたかった。F1とはかなり違う」

彼を批判する人は、ラリーはあまりにも違いすぎることはわかりきっていると言っただろう。しかしキミは何を期待すべきか知っていた。

「サーキットでは、あらゆる箇所を知っているし、ラップごとの違いもほとんどない。いつも同じことをすればいい。ラリーでは、全てが違っている。例え、右2のコーナーでも、次の右2コーナーと同じものはない。もちろん、ミスをした場合のマージンもずっと少ない」

彼のコ・ドライバー、カイ・リンドストロームが「これは3年、もしくはそれ以上のプロジェクトになるだろう」と予告したように、2年では、けしてトップにたどり着くのに十分ではなかった。セバスチャン・ローブやセバスチャン・オジェはWRCで最初から速かったという人もいるだろう。しかし、これらのドライバーがペースノートを作成するのを、生来の才能が容易にするのと同様に、国内ラリーとテストで何千キロものステージを走っていたとうことを都合良く忘れている。

キミは、F1ではエンジニアと無線で話すことをけして好まなかったということ、そして彼のラリーでの経験は、ヤリ-マティ・ラトバラが20歳の時とほぼ同じであることを考えれば、今年安定的にトップ6に入っていたアイスマンの結果はとても素晴らしいものだ。

キミの学習曲線の軌跡から推測すると、来年にはポディウムを争え、2013年には優勝のチャンスもあっただろう。

最高位はトルコでの5位で、これは彼にとってわずかWRC4戦目のことだ。そして、ドイツのサーカス・マキシマムスーパーSSで初のステージウィンを飾った。ワーストは、シェイクダウンでリタイヤした昨年のラリー・スペインで、フランスではロードセクションのつまらない事故で終了した。

キミのことをどう考えても、彼のスター資質がWRCに多大なインパクトをもたらしたことを否定できない。そして彼は自分自身への問いに答えたのだ。そう、彼ならできる。しかし、それは一時でできる仕事ではない。

DSC_6171キミは、WRCで表彰台争いをすることはありませんでした。でも、去年と打って変わってミスをせず、安定して入賞していた今年は本当にすごかったと思います。DS3は速い車だけど、カスタマー仕様のDS3はワークス仕様からかなり劣っているらしいですし。その車と、たった1年のWRC経験を考えると、今年のキミのリザルトは、驚くべきものだったのだと思います。

F1でもWRCでも、誰もがビックリする才能をみせたキミ・ライコネンって、本当にすごいドライバー。本当に、来年は表彰台争いにからめるくらいになれた可能性はあるし、それが見られないのは残念だけど、F1復帰を決めたなら、F1でまたがんばってほしいですね。


同じタグの記事も併せてどうぞ!

タグ: , ,

コメントは受け付けていません。

アーカイブ