キミ・ライコネンの日本GPレビュー“チャンピオンシップにサヨナラ”

2008年F1グランプリ » この記事

キミ・ライコネン公式サイトに、キミによる日本GPのレビューが掲載されています。日本GPで6ポイントしか取れなかったことで、ライコネンのタイトル連覇の可能性は完全に消えました。3位に入ったことはうれしいけれど、本当は勝利を狙っていたのだとキミは述べています。

また、スタート直後の1コーナーでのハミルトンの行為についても触れています。

rd16_japan_preview少しでも早く、この情報をお届けしたかったので、日本語訳はあまり考えずに訳してしまった部分もあるので、間違いがあったら申し訳ありません(よく考えたところで、わたしの英語力では間違いもたくさん起きそうですが)。 原文のほうも載せておきますね~。

それでは、ライコネンの日本GPレビューをどうぞ!


Kimi Japan Review

"Sayonara to the Championship"

(チャンピオンシップにサヨナラ)

僕らは本当についてなかったから、富士で得た結果はとても素晴らしいと思うよ。やっと、僕はレースをフィニッシュできた。フロントローからスタートして、ポディウムに戻ってきた。チームはポイントを獲得でき、コンストラクターズ・チャンピオンシップでトップに戻れたことを喜んでいる。

だけど、予選で2番手だったこと、そしてレースで3位だったことは、僕が本当に望んでいたものではないということを、言っておく必要があるだろうね。僕らがポールをとるチャンスがあったこと、そして何よりも、日曜のレースで勝つ絶好のチャンスがあったこと考えると、しゃくにさわる。

チームは車をよくするために、昼も夜も働いてくれた。だけど僕にとっては、同じ昔話を最初から読み直すようなものなんだ。僕が好きな車のセッティング方法は、天気とサーキットにすごく関係するんだ。僕らの車にスピードがあることはわかっている。そのスピードをいつでも最大限に引き出せる正しいセットアップを見つける必要があるだけだ。

そして、僕らはやったんだよ!

スタートはよくて、予定通り、僕はトップに立った。1コーナーをトップで曲がれば、その後もリードできるからね。
僕は、彼らが僕の後ろで何を考えていたのか理解できない。彼らはあそこの限界には速すぎるスピードで突っ込んできて、他の多くの車にとっても問題を引き起こした。

6歳になってゴーカートを始める頃には、限界の見つけ方を学んでいるはずだよ。この段階で、車がどう動くか知ってなければいけないんだ。

僕は他の人たちのことはわからないけど、僕の父のマッティは、僕と兄にどこが限界なのかわからせるために、正しい場所に棒を置いた。そのレッスンを学ぶには一番良い方法だし、どこでレースをしてても、いつでも思い出すことができる。

富士では、僕にとっての勝利のための戦いは、1コーナーですでに終わってしまった。2台のマクラーレンが速すぎるスピードでやってきて、僕は1コーナーを曲がることができなかった。さらに悪いことに、順位をたくさん落としてしまった。スタートの後、僕がやったように先頭に出ることができたら、多分簡単に勝てただろう。だけど、僕はほかの車の後ろでつっかえてしまい、ベストを尽くしたけれど、ほかの車の前に戻ることはできなかった。

僕は、なんとかトゥルーリを抜いた。そして、2度目のピットストップでクビサを抜くことができるはずだった。不幸にも、インラップで前に1台いて、ピットストップでもタイムをロスしてしまった。そのため、クビサの前でサーキットに戻るチャンスは消えた。

富士では、ほかの車を抜ける場所がいくつかある。僕はファイトしようと、3コーナーに近づきながら、一度はロバートと並んで、ちょっとだけ彼の前に出ることができた。素晴らしいファイトだった。僕らは両方とも引かなかったので、僕はワイドに行かなければいけなかった。その後は、僕ができることは、3位で車をホームまで戻すことだけだった。

あれが、ドライバーズ・チャンピオンシップへのサヨナラだった。スパの後、本当は僕はタイトルのことを考えなかった。僕はベルギーで勝たなければならなかった。それが、ランキングの状況をコントロールできる、ただひとつの方法だったのだから。それが終わってしまっては、単に時間の問題だった。

僕は1月以来、言い続けている。僕らがチャンピオンシップで再び勝てるようベストを尽くす、そしてそれがうまく行かなかったら、次の年にまたトライする。それが、僕らが今すべきことだよ。僕は、チャンピオンシップでまた勝つために何をすべきか、わかっている。

今週は中国へ向かう。そこで僕らが何ができるか、見てみようじゃないか。去年は、レースで勝った。上海はチャレンジングで、好きなサーキットだよ。僕らは1-2でフィニッシュして、チームにベストのポイントをもたらすことを狙っているよ。

——-管理人の感想。

1コーナーでのマクラーレンとの接触。あれでキミの優勝が消えてしまいました。キミは「彼らがあそこで何を考えてたか理解できない」と言っています。わたしも、(主にヘイキではなくハミルトンが)何をしたかったのか、理解不能です。ハミルトンはあそこで無理して突っ込む必要なんか、まったくないのに。ハミルトンは優勝しなくても2位でいいのだから。ハミルトンのあの行為でキミは外に追いやられ、後方でもクルサード先生や中嶋一貴がクラッシュしてしまいました。

それに対してキミは、「カートを始めたばかりの6歳の子供だって、知ってることなのに」とやや皮肉を込めています。キミがこんな風に言うのは珍しいかも。他人のことを公に批判することをしない人ですから。相当頭にきたのでしょうか(;^ω^)。

とはいえ、彼らの行為をメディアの前で避難したりなんてことは、キミは絶対にしませんから、とてもスマートで大人なやり方ですね。

ハミルトン、史上最年少王者になろうとしているなら、チャンピオンとしての品格も身につけてほしいものです。

また、キミはベルギーGPの後は、もうタイトルが取れるとは考えなくなったようです。自力でのタイトルの可能性がなくなり、ライバルたちがポイントを取りこぼすことでしか可能性がなくなったので、タイトル連覇の可能性が消え
てしまうのは「時間の問題だった」と言っています。それでも、最終戦まで可能性が残っていてほしかった、とわたしは思います。「あれが、ドライバーズ・チャンピオンシップへのサヨナラだった」とう言葉をキミの口から聞くと、悲しいです。

でもキミが言っているように、今年ダメなら来年がんばってくれるでしょう。2009年に期待です。そして残り2戦で1-2を決めてくれることを祈って!
(次戦は上海で現地観戦します!)

<原文>

We have really dug so deep, that the results we achieved at Fuji felt quite nice. Finally we finished the race, we started from the front row and got back to the podium. Obviously, the team was happy to get good points and climb back to the leading position in the constructor’s championship.

But I have to say, that the second place in qualifying and the third place in the race are not exactly what we wanted. It was annoying to know that we had so good chance for the pole and, most of all, for the win on Sunday.

The team has been working day and night to improve the car. But, for me, it was that same old story all over again. Setting up the car the way I like it to be depends too much on the weather and on the circuit. We know the speed is there in our car. We just have to find the right set-up to maximise it every time.

And we will!

The start was good. We got the lead, like we planned and when you turn first to the first corner, you should be leading after that. I cannot understand what they were thinking there behind me. They came much too fast to that breaking point and caused a big problem for many people.

You have to learn how to find the breaking points already when you six years old while starting with GO Karts. Obviously, you should know how it goes at this level.

I don’t know about the others, but, at least, my father Matti put sticks on the right places for me and for my brother to know where to break. That’s how you learn that lesson the best and you remember it always where ever you race.

At Fuji the fight for the victory was over for me already in the first corner. Both McLarens came too quickly and I could not turn to the first corner. The worst thing was losing so many places. If I just could have took the lead, like I should have after that start, probably we would have won it easily. But now we got stuck behind the others, we did our best, but we never got back to the positions where you have the advantage of using the clean air in front of you.

I managed to overtake Trulli and we should have been able to overtake Kubica in the second pitstop. Unfortunately there was one car in front of me in my inlap and we lost a fracture of the time also at the pitstop. That was enough to miss the chance to get back to the circuit in front of Kubica.

At Fuji you have a couple of places to overtake people. I was trying to fight and once I got beside Robert and little bit ahead of him, too, coming to the third corner. It was a good fight, neither of us did lift, so I had to go wide. After that all we could do was to bring the car home third.

That was Sayonara to the drivers’ championship. Really I didn’t think of the title after Spa. I should have won in Belgium, because that would have been the only way to control the point situation. Now it was just a matter of time, when it was over.

I have been telling since January, that we do our best to win the championship again and if that’s not working out, we will try again next year. That’s what we are going to do now. I know what it takes to win the championship back.

This week we go to China. Let’s wait and see what we are able to do there. Last year we won the race. Shanghai is a challenging circuit and I like it very much. Now we aim at getting 1-2 result for Ferrari and bringing the best points for the team.

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