ライコネン、バジェットキャップ導入なら「もうF1じゃない」

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キミがF1の将来を憂慮している、予算制限が導入されて「2段階の」チャンピオンシップとなったらF1をやめるかもしれない、といった記事がBBCに掲載されています。

ちなみに、この記事のためのインタビューは、スペインGPの直前、ロンドンのフェラーリストアOPENのためにキミがイギリスを訪れたときに行われたものです。

そもそもの発端は、FIAが来年度から、チームに対して年間4000万ポンド(約59億円)の予算制限を設ける(バジェットキャップと呼ばれているものです)。この予算制限は任意で、適用チームには回転数無制限のエンジン、テスト制限の緩和、可変ウイングの使用、KERSのパワーを倍にできるとといったさまざまな恩恵が与えられることになっています。

そうなると、もはや同じ土俵でチャンピオンシップを戦うことにはならない、「2クラスのF1」が存在することになるとして、トヨタ、レッドブルがF1からの撤退を警告。フェラーリも12日に取締役会を開き、「FIAの示す新規約に反対し、2010年ワールドチャンピオンシップにマシンを参戦させない」と発表しました。
一方プライベーターで予算繰りが厳しいウィリアムズは、いち早く来年の参戦を表明しています。

以下、バジェットキャップについてキミに尋ねたインタビュー記事の翻訳です。



Wary Raikkonen ponders F1 future (ライコネン、F1の将来を憂慮)

フェラーリのドライバー、キミ・ライコネンは、BBCスポーツに対して、論争を呼んでいる予算制限と「2段階の」チャンピオンシップが導入されればF1を止めることもあり得ると語った。

FIAは、チームの経済的圧迫をなくし、よりレースをコンペティティブにするために、予算を4000万ポンドに制限したいと考えている。

ライコネンは、彼の契約が2010年で満了すればF1を去るかもしれないと述べている。

「これはもうF1じゃないよ。疑問に思うよ。何が起こるのか見てみよう」と、このフィンランド人は述べた。

FIA会長のマックス・モズレーは、予算制限内で運営するチームに対して、技術的に自由に行えることを提案している。

しかし各チームは、大衆を混乱させるとして、この計画に反対している。

F1の商業権を有するバーニー・エクレストンはまた、現行のポイントシップではなく、最多ドライバーをチャンピオンにしたいと考えている。

「たくさん疑問点があるよね。僕らが従うべきルールがどんなものになるのか、誰もわからないみたいだ」と、2007年のチャンピオンシップで勝利したライコネンは語る。

そして「僕は今いる場所に満足しているよ。来年も契約がある。その後、どうしたいか決めることになる」と付け加えた。

「状況がどうなるのか、F1がどう進むのか、見てみよう」

「僕は、絶対に契約を遂行するよ。だけど、急いではいないから、待ってどうなるか見てみよう」

フェラーリは、F1で最古参のチームであるが、会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは、もし多くの予算を使ったチームにペナルティが与えられるようなら、予算制限はF1にダメージを与えるものである、と発言している。

予算制限が導入されても、フェラーリがF1に残るだろうかと聞かれて、ライコネンは「わからないよ。多くの疑問点があるけど、僕はその質問に答えるのにふさわしい人間じゃない」と述べた。

また「皆にとって、適切な予算であることが必要なんだ」と付け加えた。

「レーシングで(他チームに)近づいているのは、うれしいよ。僕らは届きつつある。まだ改善すべき点は残っているけど」

「だけど、大きなチームと小さなチームを同じレベルに置くのは難しいよ。すべての人を幸福にするのがとても難しいのと同じようにね」
ライコネンは、フェラーリを去りたくなく、もし前方を走れる車に乗れないなら、F1にはとどまらないと語った。

フェラーリは、2009年の最初の3戦でノーポイントとなり、28年ぶりの最悪なスタートとなった。

ライコネンはチームの目を覚ませ、バーレーンで6位となった。

フェラーリは、今週末のスペインGPで大幅な改良マシンを導入している。しかし、このフィンランド人は、残り13戦でコンストラクターズ・タイトル防衛を再燃させるのは難しいと考えている。

「今年、僕らはレースで勝てるだろう。だけど、チャンピオンシップのために戦えるかはわからないよ」と、1年前の2008年スペインGPで勝利した、この29歳は語った。

「次の数戦が、僕らが進んでいる道を示すものになるだろう。だけど、それが難しいものになるだろうということもわかっている」

「今のところ、数チームが僕らより速くて、彼らに追いつくのは決して簡単じゃない」

「去年のようにハッピーというわけにはいかないね。だけど、チームの雰囲気は変わっていない。常にモチベーションを保ってるよ--僕らは絶対にあきらめない」


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キミは常々「フェラーリがF1での最後のチーム」と言っているので、本当にフェラーリが来年のF1に参戦しないなんてことになれば、キミもF1から去ってしまうでしょう。また、例えばフィジケラのように下位チームでがんばるといったことも、キミには絶対にないですし。

2010年いっぱいまで契約があるので、フェラーリが来年もF1に参戦し、少なくとも来年はキミがF1で走ってくれることを心から祈っています。

来年から給油禁止とか、さらにはバーニーのメダル制導入案とかも相まって、今後のF1がどうなるのか落ち着かない状況が続いていますが、何よりファンにとって不幸です。モズレー、バーニー、いいかげんにしろ~!!

世間がバジェットキャップ問題で揺れている中、キミはといえば、いつも通り我関せず(?) またラリーに参戦するらしいですよ。今年はシーズン中のテストが禁止なので、ヒマなのかな?(・ω・;
ライコネン、再びラリー参戦へ : F1通信

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