週刊オートスポーツの2月18＆25日号に、ちょっと面白い記事が載っていたのでご紹介。 J SPORTSのWRC番組出演者でもある、ラリージャーナリストの古賀敬介さんによる、ライコネンファンのための記事「ライコネン成功への5箇条」。

これを読むと、F1とWRCはだいぶ世界が違うのだな～と、改めて思います。面白いのでおススメ。
ちょっと本文を引用してみます。

F1ファンのみなさま、ようこそ泥地獄、ではなく魅惑のダートワールドへ。 きっと、キミ・ライコネン様を追ってこの森に迷い込まれたのでしょうが、まずはそのお高そうな革靴をどうでもいい運動靴にお履き替えください。サーキットと違ってこちらは地面が舗装されておらず、ぬかるみや羊さんの落とし物に「ムギュッ」となることなど日常茶飯事なものですから。

略

昨年、WRCラリー・フィンランドに気まぐれ参戦なさったキミ様は本当に楽しそうでした。F1も撮影しているカメラマンの友人は「あんなうれしそうで自然のキミ様の笑顔はF1じゃ見たことない！」と言ってました。

キミ様も最近「F1は政治的すぎて人間関係も良くない。それに比べてWRCは･･･」なんておっしゃってましたが、F1ってそんなにギスギスした世界なのですか？泥だらけで仲良くやってきた我々には想像できません。

F1のパドッククラブで、シェフの作ったお料理とシャンパンをいただきながら優雅に観戦・・・なんて、ありえないのですね！ マネージャーのロバートソン氏もパドックと、ただの簡易テントとの違いに驚くはずですね（笑）。

そして、人間関係はギスギス・・・してます！（笑）

うんざりするほど腹黒い人ばっかの中で、よくぞキミみたいな「単に速く走るのが好きなだけ」の人がやってこられたと不思議に思うほど。
皇帝と呼ばれてる7度のワールドチャンピオンの悪行を挙げれば枚挙にいとまないし、スペイン人の2度のワールドチャンピオンだって新人チームメイト（当時）＋チーム首脳と険悪になったあげく、チームのスパイ事件を密告したり、クラッシュゲートに関わってたり（＾＾；

さてそんなキミ様ですが、私としても本当にラリーの世界でやっていうけるのかどうか心配になることがいくつかあります。F1ではファンサービスやメディア対応があまりお好きではなかったと聞いておりますが、WRCでは強制的に私どもの相手をさせられます。ラリーを1日戦い、疲れ果てて帰ってきたキミ様を待ち構えているのは、同じ質問を何度も聞く各国のメディアたち。F1では代表質問者を立てる「囲み取材」が主流のようですが、WRCはノールール。「今日はどうだった？」という単純な質問に最低10回は答えることになります。

6年連続でWRC王者になったセバスチャン・ロウブ様にしても特別待遇はなしで、彼は非常に丁寧にひとつひとつの質問に答えます。しかも笑顔で。クラッシュなどへこむことがあってマシンから出てこない場合、問答無用でドアがこじ開けられ大量のカメラとマイクがねじ込まれます。自分がしくじった理由を何度も説明する“ドM”にはたまらない状況ですが、キミ様が精神崩壊なさらないか今からとても心配です。

メディア対応が終わった後は、休みなしでファンのみなさまへのサインおよび記念撮影タイムです。F1と違いWRCではお客様が半径50cm以内に近寄れます。

ついこの前などは、去年ロウブと最後までタイトルを争ったフォードのミッコ・ヒルボネン様がひとりのアマチュアカメラマンが撮影した15枚の写真にすべてサインしているのを見かけました。私なら絶対に拒否すると思いますが、キミ様はどうなさるのでしょうか？ 去年フィンランドでお見かけした時は、意外にも気軽にサインに応じておられましたが･･･。

WRCのラリーラジオを聞いてると、各ステージ後にドライバーのインタビューが流れてきます。
「どうだった？」という単純な質問に、丁寧に答えるドライバー達。
でも、キミのインタビューはあんまりないです。。。たまにキミのモニョモニョ声が流れてくると狂喜乱舞するのですが、超短いよ・・・ｏｒｚ。

朝から晩まで走り続けて、その後はメディア攻勢にファンサービス。
古賀さんも心配してるけど、キミ、大丈夫でしょうか（＾＾；

ちなみに、ドライバーの半径50cmに近寄れるって・・・F1ではありえない！！ 双眼鏡で必死にのぞくのが関の山なのに。
思わず鼻血出そうになった（＾＾；

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この投稿は 2010/02/14 12:49 AM に 2010年WRC, DVD、書籍情報 カテゴリーに公開されました。 この投稿へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。