ディフューザーは合法!FIA、控訴を棄却

F1ニュース » この記事

4月15日、FIA国際控訴裁判所はブラウンGP、トヨタ、ウイリアムズのディフューザーは合法であるという裁定を下しました。

これは、3チームが採用している2段式のリヤディフューザーが不正なアドバンテージを得る物であるとして、フェラーリ、レッドブル、ルノー、BMWの4チームが控訴していたものです。

fia_decision
棄却・・・(涙)

ディフューザー問題については、中国GPを前に、どのような裁定が下るのか大いに注目されていました。キミもオーストラリアGPやマレーシアGP後に、ディフューザー問題について次のように述べていました。



今後もレギュレーションがこのままなら、何か許されて何が許されないのか、たくさんのクエスチョンマークがつくことになる(オーストラリアGP、決勝後のQ&A

(中国GPの)数日前に、FIAの控訴裁判所がディフューザー問題について決定を下す。この決定は、チャンピオンシップに多大な影響をおよぼすだろう(マレーシアGPレビュー「ひどいシーズンの幕開け」

 

そもそも、このディフューザー問題は、ダウンフォースを減らす目的で、今年から規約が改正されたことが発端でした。ディフューザーの形が去年と今年で大分変わっています。

The Official Formula 1 Websiteから拝借した図↓


 

今年はディフューザーの中心部分と外側部分の高低差がなくなり、すべて同じ高さに。またこの高さは175mmを超えてはならない、と決められているそうです。

下の写真はマレーシアGPで撮影したものですが、フェラーリのディフューザーです↓。
上の図の2009年用と同じ作りなのがわかるかと思います。


 

一方、問題となってるトヨタのディフューザーが下の写真。マシンの中心から150mm以内では追加のボディワークを認めるという規約の穴を突き、メインディフューザーの後ろに、さらにディフューザーを追加しています。写真の矢印の部分です。この2段式ディフューザーによって気流の出口が高くなり、よりダウンフォースが生まれるという仕組み。

 


 

わかりにくい写真ですみません。ちゃんとディフューザー問題のことを考えて写真撮ってればよかったのですが、すーっかり忘れてました(汗)

しかも、金曜日はトヨタのパドッククラブにいたのに・・・。通常パドッククラブパスではピットのほうに行くことができないのですが、チームのご好意で、少しの間だけピットを見学させていただけました。今思えば、例のディフューザーの写真が撮り放題だった・・orz。

ヤルノと2shot写真撮ってもらって喜んでる場合じゃなかった・・・(トヨタキャップはもらい物です。ヤルノはやっぱり「いい人」でした(;^ω^))


 

ディフューザー問題については、わかりやすく解説してある記事がF1通信さんに載ってますので、こちらをご参考に。

ディフューザ論争: 技術分析 : F1通信
トヨタTF109: リア・ディフューザの設計 : F1通信

シューマッハや ロス・ブラウンらとともに常勝集団フェラーリを作り上げたメンバーの一人、ロリー・バーン(現フェラーリのデザイン アドバイザー)も、ブラウンGPらのディフューザーを違法と非難していたのですが・・・(ロリー・バーンもディフューザー問題の公聴会に出席していたはず)。
バーン 「ブラウンのクルマは非合法」 – GPUpdate.net Formula 1

フェラーリもディフューザー開発をしなければいけなくなりましたが、ちょっと時間がかかりそうです。中国GPから巻き返してほしかったのですが、このままでは、またブラウンGPが速そうな。またまた道端ジェシカが大喜びですかね?

フェラーリ、ディフューザ開発を強いられる : F1通信

もちろん、F60の問題はディフューザーだけではないですけれど。問題となったディフューザーを採用していないレッドブルのほうが、現時点でフェラーリより速いですし・・・。フェラーリ、がんばれーと、祈るしかないです。フェラーリの弁護士が痛烈にロス・ブラウンを批判しているという記事も、もはや負け惜しみにしか聞こえず、むなしい・・・。

フェラーリの弁護士がロス・ブラウンを痛烈に批判 – GPUpdate.net Formula 1

 

ーーー

写真とディフューザー問題の記述、ちょっと変更・追加しました。

オーストラリアGPとマレーシアGPでの失態の責任を取って、チーム・マネージャーのルカ・バルディセッリがファクトリー送りになり、代わりに昨年までキミ担当のエンジニアだったクリス・ダイヤーさんが昇格したらしいですが。フェラーリ、こんなゴタゴタやってて大丈夫なのか!?

大丈夫だと信じた

同じタグの記事も併せてどうぞ!

タグ: , ,

コメント / トラックバック 2 件

  1. yokunaiwai より:

    ディフューザーに関してはブラウンなどの方がうまくかいくぐったと言えるのではないかと。フェラーリのディフューザーはセナ・プロ時代のバットマンディフューザーを思い出させるし第一トヨタのディフューザーの方が長い。これは効く。

  2. yukarin より:

    >yokunaiwaiさん
    いつもコメントありがとうございます!
    ブラウンGPの車はスゴイですね。これ、ホンダの車なんですよね・・・エンジンはメルセデスでも。そう思うと複雑です。
    今年のトヨタは、ウマイですね。車にあまり詳しくないわたしでも、単純にあのディフューザーの構造ならよりダウンフォースが生まれて有利だということはわかります。

    さっそくマクラーレンも投入しているようですが、フェラーリは時間がかかるとか・・・orz
    昨年のルノーも、序盤ではFIAの規約に素直に従ったために、他チームより遅い車になってしまった、と言われましたが。ルノーは後半から大分上向きになってきていましたが、今年のフェラーリも同様に時間がかかるのかな・・・。

アーカイブ